統計学輪講 第23回

日時 2021年12月14日(火)
14時55分 ~ 15時45分
場所 Zoomオンライン開催(URLはITC-LMSをご確認ください)
講演者 津田 俊樹 (経済M1)
演題 処置が複数の値を取る際の限界介入効果の識別(文献紹介)
概要

近年, 経済学において対象の異質性を考慮したプログラム評価が盛んに行われている. その中でも, 限界介入効果(MTE: Marginal Treatment Effect)とは, 処置選択における観測不可能な異質性に基づいた処置効果の一種であり, 平均介入効果などの処置効果を構成することができるなど, 注目を集めている.

本発表では限界介入効果の識別について, 処置が複数の値を取り, 順序構造もたない場合に焦点をあて, 以下の二つの文献を紹介する. [1] では, 選択理論に基づく加法的な処置選択モデルの元で従来の方法を拡張することで, 限界介入効果がどのように識別できるかを研究した. さらに[2]では[1]のモデル含むより一般的な処置選択のモデルを考え, 限界介入効果を含む観測不可能な異質性に基づいたいくつかの処置効果を識別できることを示した.

参考文献:
[1]Heckman, J. J., Urzua, S., and Vytlacil, E. (2008). Instrumental Variables in Models with Multiple Outcomes: the General Unordered Case. Annales d’Economie et de Statistique, 151–174.
[2] Lee, S., and Salanie. B. (2018),. Identifying Effects of Multivalued Treatments. Econometrica. 86, 1939–1963.