統計学輪講 第16回

日時 2022年10月25日(火)
15時45分 ~ 16時35分
場所 ハイブリッド開催
講演者 中川 皓太 (情報理工M1)
演題 多層ネットワークにおけるコミュニティ推定とその一致性 (文献紹介)
概要

確率的ブロックモデルとは,SNSのフォロー関係や脳の神経モデルなど,現実のネットワークにしばしば表れるコミュニティ構造を表現できる,古くから研究されているパラメトリックなネットワークモデルである.近年のデータの多様化に伴い,複数SNSにおける繋がりのデータや,時間変化する脳の神経ネットワークなど,同一ノード集合に対して複数種類のネットワークが得られているようなデータが多く登場しており,これを表現するために,確率的ブロックモデルを拡張した多層確率的ブロックモデルというネットワークモデルが考案されている.
本発表では,多層確率的ブロックモデルのコミュニティ推定問題において,自然な仮定のもと,最小二乗推定がノード数の極限において一致性を持つこと[1]を説明する.さらに,推定の一致性を保証するために必要な辺の密度が,層数mに対して1/√m倍に削減されることを示し,これらの数値実験による検証結果[1]を紹介する.

[1] Lei, J., Chen, K., and Lynch, B. (2019), “Consistent community detection in multi-layer network data,” Biometrika, 107, 61-73.