統計学輪講 第21回

日時 2022年12月06日(火)
14時55分 ~ 16時35分
場所 ハイブリッド開催
講演者 池 祐一 (情報理工)
演題 位相的データ解析と機械学習
概要

位相的データ解析(TDA)は,データの「形」をトポロジーの考え方を用いて抽出する手法である.典型的には,TDAによる出力はデータの記述子として機械学習の入力に使われることが多く,物質科学や画像解析などに広く応用されている.最近では,TDAと機械学習とを少し異なる形で組み合わせる取り組みが盛んである.たとえば
(i) TDA的損失関数を設計して学習器やデータをトポロジー的にコントロールする,
(ii) トポロジー情報を機械学習で学習させる
といったことが研究されている.この発表では,TDAの基本的事項と応用例を説明した後に
(1) TDA的損失関数の確率的劣勾配降下法に関する収束定理,
(2) トポロジー情報をニューラルネットワークで学習する試みとそれによるノイズ・外れ値耐性の向上
について説明する.