統計学輪講 第08回

日時 2023年06月06日(火)
14時55分 ~ 15時45分
場所 経済学部新棟3階第3教室
講演者 柳田 真輝 (情報理工M2)
演題 Time Adaptive Optimal Transport: A Framework of Time Series Similarity Measure(文献紹介)
概要

Zhang(2020)[1]の論文を紹介する。
時系列解析において、時系列データ間の類似度の定量化は重要である。既存の手法として二つの時系列データの各時点同士を割り当てるDynamic time warping(DTW)とその派生手法が存在するが、最大値同士の割り当てや割り当ての偏りの点において問題を抱えている。
この論文ではDTWにまつわる問題の解決を図るため、Time-adaptive optimal transport(TAOT)という新規の時系列類似性の尺度を提案した。この手法はヒストグラムや確率分布間の有用な距離尺度と知られる最適輸送ベースの類似性指標であり、最適輸送距離の特性をDTWの問題の解決に利用することを狙いとした手法である。
数値実験によりTAOTがDTWの割り当ての問題を部分的に解決することが示された。また、複数のデータセットの分類タスクにおいて、TAOTがDTWをはじめとする他の類似性指標より優れた分類性能を持つことも示された。
[1]Zhang, Zheng, Ping Tang, and Thomas Corpetti. “Time adaptive optimal transport: A framework of time series similarity measure.” IEEE Access 8 (2020): 149764-149774.