統計学輪講 第17回

日時 2023年10月17日(火)
15時45分 ~ 16時35分
場所 経済学部新棟3階第3教室
講演者 西森 勇人 (情報理工M1)
演題 ポアソンノイズを用いた拡散モデル
概要

Denoising diffusion probabilistic model (DDPM)は今日,生成モデルとして様々な応用がなされている.DDPMでは,訓練データに徐々にガウスノイズを足していき完全なホワイトノイズとする拡散過程をまず考え,その過程を逆に辿る生成過程をニューラルネットワークを用いて学習することによって,ホワイトノイズから訓練データを生成する確率分布を構成する.このとき,ガウス分布の持つ再生性がDDPMの学習を効率的に行うために重要であり,同じく再生性を持つガンマ分布[1,2],混合ガウス分布[1],ポアソン分布[2]に従うノイズを用いたDDPMが提案されている.
本発表では特にポアソンノイズを用いたDDPMの定式化について説明し,その応用として[2]で述べられている,画像データにおけるポアソンノイズのデノイジングについて紹介する.加えて,画像データなどが離散値によって構成されることに注目し,ポアソンノイズを用いたDDPMの応用可能性について議論する.

[1] Nachmani, E., Roman, R. S., & Wolf, L. (2021). Non gaussian denoising diffusion models. arXiv preprint arXiv:2106.07582.
[2] Xie, Y., Yuan, M., Dong, B., & Li, Q. (2023). Diffusion Model for Generative Image Denoising. arXiv preprint arXiv:2302.02398.