統計学輪講 第20回

日時 2023年11月14日(火)
14時55分 ~ 16時35分
場所 経済学部新棟3階第3教室
講演者 宇佐美慧 (教育)
演題 心理学研究で利用される潜在変数モデリングに関する幾つかの話題
概要

本発表では、心理学研究で利用される潜在変数モデリングに関する幾つかの話題について、発表者の研究を交えて紹介する。最初に、心理学的構成概念の測定のために利用される多重指標(multiple indicators)を伴う回帰分析における測定モデルの選択について紹介する。合計点(尺度得点)や因子分析モデルに基づく回帰分析がよく利用されるが、それぞれの問題点とともに、複数の相の変量効果とランダム係数(random slope)を仮定した混合効果モデルの利用可能性をシミュレーションと実データ分析を通して説明する。次に、縦断デザインにおける個人内の相互関係(reciprocal relation)の推測に利用されるモデルの選択や推定等の話題を紹介する。ランダム切片交差遅延パネルモデルと呼ばれるモデルを中心とした心理学研究におけるモデル選択の動向および、潜在変数間の関係性としての個人内の相互関係の推測を行う場合の構造ネスト平均モデルに基づく段階的なロバスト推定について説明する。