統計学輪講 第05回

日時 2024年05月14日(火)
14時55分 ~ 15時45分
場所 経済学部新棟3階第3教室 および Zoom
講演者 助田 一晟 (情報理工D1)
演題 コピュラのrelative local dependence
概要

2次元確率分布に対し, 局所従属性(local dependence)とは台上の一点近傍の局所的な従属性を指し, 対数確率密度関数の二階微分としての定式がよく知られる. しかし, この定義は従属性指標として要求されることの多い「周辺分布の変換に関する不変性」を有さない. 本研究ではコピュラ(周辺分布が一様分布であるような確率分布のクラス)に対し, 既存の局所従属性と確率密度関数の比を取ったrelative local dependenceを考察する. まず典型的なコピュラをrelative local dependenceを用いた偏微分方程式の解として新たに特徴づけ, 中でもFrankコピュラのrelative local dependenceが一定に保たれることを説明する. また, その拡張としてlocal dependenceが確率密度関数のk乗に比例するようなコピュラのクラスを考案し, その一例としてFrankコピュラとFGMコピュラという2つの代表的なコピュラ密度関数から導かれる関係性について示す.