統計学輪講 第10回
日時 | 2024年06月25日(火) 14時55分 ~ 15時45分 |
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場所 | 経済学部新棟3階第3教室 および Zoom |
講演者 | 水内 聡 (経済M2) |
演題 | 動的一般化線形モデルの割引因子の設定 |
概要 |
動的線形モデルは事後分布を解析的に計算できることから、大規模なデータに対しても逐次推定・予測が可能である。また、二値データや計数データに対して用いられる動的一般化線形モデルについても近似的に事後分布の計算が可能であり、小売データへの応用がみられる[1]。これらの解析的な計算には割引因子と呼ばれるハイパーパラメータを適切に設定する必要があるが、厳密なベイズ的推定・選択は困難である。意思決定論的な割引因子の選択は[2]で論じられているが、モデルは正規分布に基づく動的線形モデルの場合に限られ、割引因子の数も1つである。 本発表では文献[1]および[2]を紹介した上で、動的一般化線形モデルにおける複数の割引因子の設定に関する自身の研究について述べる。
[1]Berry, L. R. and West, M. (2020). Bayesian forecasting of many count-valued time series. Journal of Business and Economic Statistics, 38:872–887 |