統計学輪講 第10回

日時 2026年06月23日(火)
15時45分 ~ 16時35分
場所 経済学部新棟3階第3教室
講演者 又野 裕太 (経済M2)
演題 出力依存型の重みを用いたベイズ的予測統合
概要

複数の予測分布が利用可能な状況では,候補の中から一つの予測分布を選択するのではなく,それらを組み合わせた予測分布を構成することで予測精度を改善できることが多い.このような問題は密度予測結合 (density forecast combination) として研究されており,特に [1] は,領域ごとの予測の有用性を反映するために,重みを出力の値に依存させる手法を提案している.

本発表では,この方法をベイズ的予測統合 (Bayesian Predictive Synthesis; BPS) の枠組みから考察する.BPS は,モデルや専門家から得られる予測分布を情報源として扱い,統合関数を通じて最終的な予測分布を与える枠組みである.[2] は,BPS において出力の値に依存する重みづけを導入している.本発表では,局所的な予測性能の違いを出力依存型の重み関数によってどのように表現できるかを検討し,理論的考察と数値実験に基づき報告する.

本発表は入江薫先生との共同研究に基づく.

[1] Kapetanios, G., J. Mitchell, S. Price, and N. Fawcett (2015). Generalised density forecast combinations. Journal of Econometrics 188 (1), 150–165.
[2] Johnson, M. C. and M. West (2025). Bayesian predictive synthesis with outcome-dependent pools. Statistical Science 40 (1), 109–127.